昨日、営業終了後に、なでしこJAPANの佐々木則夫監督の講演会(浜松経済クラブ主催)を聴きに行ってきました。
昨年の伊那食品工業株式会社の塚越寛会長の講演会に引き続き、今回も浜松経済クラブのNさんからこのお話をいただき、喜んで参加させていただきました。(Nさん、いつもありがとうございます!)
「おばんです〜」
と、にこやかな笑顔とともに、颯爽と壇上に登場された佐々木則夫監督。
(ちなみに、おばんです〜は佐々木監督の故郷山形の方言で「こんばんは」という意味だそうです)
講演会のタイトルは「目標達成へのプロセス」ということでしたが、リーダー論、マネージメント論、サッカー戦術などといった多岐にわたるテーマを、わかりやすく、ユーモアを交えて話してくださいました。
以下、心に残った内容を箇条書きにしてみます。
・目標は選手たちと話し合って決める
→4位に終わった北京五輪の結果、選手たちと次はチャンピオンを目指してやろう、ということになった
・日本人女性の「目配り」「気配り」能力は素晴らしい、世界に誇れる能力
・チーム戦術のベースはリーダーが作り、選手に徹底させる。その後は選手の自主性に少しずつ任せていく
・2007年に、日本サッカー協会が「世界のなでしこになる」というヴィジョンを掲げた。
→当時は笑われたが、このヴィジョンがあったからこそ、今がある
・アメリカの女子サッカー人口は160万人。日本はたった45000人。
→エースだったワンバック選手が代表引退されるそうで、ホッとしています。でも、アメリカという国からは、すぐにツーバックという選手が現れるはず(笑)、とのこと
・相手チームをリスペクトする気持ちが大切
→例えば、アメリカは「敵」ではなく、尊敬すべき「相手」
→アメリカという強いチームがあってこそ、なでしこは成長できた
・大変な状況の時こそ、「知好楽(ちこうらく)」の精神でものごとを楽しむ
などなど。
現役時代はNTT関東(現・大宮アルディージャ)という地域リーグのチームに所属し、サラリーマンをしながら、サッカーをされていました。(当時はプロ化される前でした)
若い頃に、サラリーマンとして様々な苦い経験を積んできたことが、今の自分のベースになっている、と佐々木監督も断言されていましたが、要するに、エリートコースとは距離を置いたサッカー人生を地道に歩まれてこられたわけですね。
そう、なでしこJAPANの監督に就くまでは・・・。
講演会が終わった後、歩いて帰る間、ず〜っと僕の頭に浮かんでいた言葉があります。
それは・・・
【情熱】
佐々木監督の身体全身から、日本女子サッカー界に対する「情熱」、なでしこJAPANをもっと強くしたいという「情熱」が強烈なまでにほとばしり、僕は圧倒されました。
佐々木監督という「情熱」のあるリーダーがいたからこそ、2011年のW杯で優勝することができたのだと確信しましたし、「情熱」こそが、人を動かし、目標を達成させるための原動力に違いないと。
さきほど内容の一部を箇条書きにしてみましたが、それらは枝葉のような話で(言ってみたら講演会のテーマでもあった「目標を達成させるためのプロセス」であって)、その土台に「情熱」という太い幹がなければ何も始まらないんですよね、おそらく。
いやぁ、本当に有意義な時間となりました。
一度きりの人生、僕も今まで以上に「情熱」を持って、仕事も、子育ても、プライベートも、とことん楽しみたいと思います。