「孤独のグルメ」「神々の山嶺」などで有名な漫画家・谷口ジローさんの「歩くひと」という漫画本を最近読みました。
残念ながら谷口さんは2017年に亡くなられましたが、いまだに日本だけでなくフランスなどでも根強いファンが多いようですね。
(本書の中に挟まれていた)別冊の冊子に綴られていた谷口さんの文章がとてもよかったので、ここでご紹介します。
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「歩くひと」はゆかいな人です。
のんびりと楽しみながら歩きます。時間なんかまるで気にしません。身も心も軽やかです。だからいろんなものが目に入る。
なんの変哲もない日常の景色のなかでさえ、おもしろいものを見つけて楽しんでします。
ときどき佇んでぼんやりしたり、木に触ってみたり、登ったり、石コロを拾ったりします。
やっぱり「歩くひと」はとてもへんです。
それでもきっと「歩くひと」は私たちが遠くへ忘れ去ったなつかしいものを思い出させてくれることでしょう。
さあ、今すぐにせわしなく走りまわってきた時間をちょっと止めて、少しだけ歩いてみませんか。
ゆっくりとね。
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「歩くひと」の日常の何気ないひとコマが、繊細かつ独特なタッチで表現されていて、読み始めてすぐに谷口ジローの世界に引き込まれますね。
読んだ後は、自分が住んでいる街をあてもなくぶらぶらとお散歩してみたくなるはずです。
5年、10年と、人生経験を積み重ねた後に読み返すと、また何か違った視点から「歩くひと」を楽しめるんじゃないかな、という思いが強く残った良書でした。
SKiP店内の書棚に置いておきますので、ご興味がおありの方はぜひ手に取って読んでみてくださいね。
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