【書評】3秒「つま先立ち」で、疲れない体になる! 〜 心と体を本来の状態に戻す方法 〜
今回は「3秒「つま先立ち」で、疲れない体になる!」という本をご紹介します。
自然な姿勢を身につけ、疲れや痛みのない生活に一歩踏み出すために、本書では、いつでもどこでもカンタンにできる「つま先立ち」をオススメしています。
このコラムでは、そんな「つま先立ち」の効果や方法、そして正しく行うための注意点などについてお伝えします。
「正しい姿勢がわからない」
「日常生活で疲れや痛みを感じやすい」
そんな悩みをお持ちの方はぜひ最後までお読みくださいね。
それでは、早速参りましょう。
■監修
この本の監修は、心身統一合氣道会の会長である藤平信一氏(とうへいしんいち氏)です。
藤平氏は、世界24ヵ国で3万人が学ぶ心身統一合氣道の継承者として、国内外で指導や普及活動をされています。
■つま先立ちの効果とは?
つま先立ちの効果や目的は、ズバリ「人間が本来持っている能力を最大限に発揮する」こと。
心と体は密接に関係していますが、心のあり方が変化すると体の状態に影響を与えます。
緊張して力んでしまう。焦ってミスしてしまう。そういった経験はありませんか?
全身をひとつに使うことによって、私たちが持っている能力を最大限に発揮することができます。
そのためには日頃の「姿勢」が重要になります。
その正しい姿勢を確認するための簡単な方法が「つま先立ち」になります。
つまり、
つま先立ちをすることで
↓
足先まで意識が通い、姿勢が自然な状態になり
↓
全身がひとつに使うことができて
↓
本来の体の能力を最大限に発揮できて
↓
体の動きに無理がなく、疲れや痛みも解消できる
ということです。
正しい姿勢とは、
「もっとも楽で、もっとも安定していて、もっとも持続できる姿勢」
と藤平氏。
いわゆる「気をつけ」の状態では、余計な力みが生じます。
日常生活における無駄な動きや余計な力みは少しずつ蓄積されていき、結果として疲れや痛みを感じやすくなります。
この悪循環を断ち切るためにも「正しい姿勢」を身につけることがとても大切なこと。
そして、そのキッカケとして、ぜひ「つま先立ち」を習慣にすることをオススメします。
■つま先立ちの方法とは?
まずその場で足踏みして足幅を決めましょう。
このとき体が左右にぶれず、足踏みしやすい位置が最適な足幅になります。
つづいて、つま先立ちをします。
体は余分な緊張や力みのない状態で、視線は正面に向けましょう。
つま先立ちをしているとき、足先の感覚がはっきりしていますか?
そして、最後に踵を静かに下ろしますが、このときも足先まで意識が通った感覚を維持しましょう。
感覚がつかめないうちは、無理のない上げ方でゆっくりと繰り返してみましょう。
つま先立ちが安定しない場合はこのようにイスや壁に手を添えて行ってみてください。
それでは、ここでつま先立ちをしてから歩いてみましょう。
つま先立ちのときに「足先まで意識が通っている」「全身がひとつに使えている」ということを確認し、その思いを持ちながら歩いてみてください。
いかがでしたか?
何か気づきはありましたか?
ぜひ日常でも試してみてくださいね。
■つま先立ちを正しく行うために(Q&A)
それではここで、つま先立ちを正しく行うためのQ&Aをご紹介します。
Q.靴を履いていてもいいの?
A.靴を履いてもいいですが、最初は裸足のほうが感覚をつかみやすいでしょう。
Q.踵が高く上げられない
A.足先まで意識が通うことが目的なので、踵を高く上げる必要はありません。
体に力みはないか確認してください。
Q.いつやれば一番効果がある?
A.いつでもどこでもできるのがつま先立ちの良いところです。
家事の合間や日常で姿勢を正したい時などで習慣化してみてください。
Q.転倒予防の効果もある?
A.つま先立ちで安定した姿勢が身に付いたら、つまずきや転倒の危険は減ります。
また、腰痛やひざ痛などの改善にもつながります。
Q.足腰が弱くなってきたけど上手にできる?
A.つま先立ちを始めるのに年齢は関係ありません。まずは椅子などの補助を使ってチャレンジしてみてください。
■最後に
ということで、「3秒つま先立ちで、疲れない体になる!」という本を紹介させていただきました。
本書では、他にも、
・日常の家事における体の使い方のポイント
・全身をひとつにするためのリラックス体操
・心を静めて不安をなくすための呼吸法
といった内容が、心身統一合氣道の考え方を元に写真などを用いて、わかりやすく紹介されています。
僕が個人的に学んでいるアレクサンダーテクニークの学びとも重なる部分が数多くあり、あらためて姿勢や体の使い方は道筋こそ違っていても真理はひとつなんだな、と思わせてくれた一冊となりました。
本書に興味を持たれた方は、ぜひ一度手にとってみてくださいね。
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